〜がんはたった1個の細胞の誕生から始まる〜
4人に1人ががんで死亡する時代。恐怖、非情のがん。日本人の死因のトップ。1986年には19万1602人が、がんで死亡している。しかも、前年より約3888人も増加。4人に1人はがんに死す時代。
人々は、身近かな人たちのがんの発見から死亡までの速い経過を体験して、がんはあっという間に人間を倒すと思いがちだが、がん細胞が一人前になるには、10年とか20年、ときにはそれ以上長い年月をかけて大きくなるといわれている。
そして、がん細胞は、最初から仲間がいるのではなく、たった1個の細胞の誕生から始まる。その1個が、やがて2個に、2個が4個、4個が8個にと倍々の形で、宿った人間の生命を奪うまで増え続けていくのだ。
早期発見が唯一の防御策
このがん細胞を発見するには、ある程度の大きさがないと見つけにくい。重さでいえば10億個で約1g。小指の頭ほどの大きさだ。もっとも、これは発見の技術ともからんでくる。20年以上前はうずらの卵大の胃がんが発見されれば"超早期"だった。ところがいまではコメ粒の半分程度でも見つけ出すことができるようになった。