血圧調節のバランス役、脳・心臓・腎臓の障害を起こしやすい
「医師から血圧が高いといわれたが、症状もないし、なんでそんなに高血圧が怖いのか」――こんな素朴な疑問をもっている人は意外に多い。
たしかに高血圧そのものは、それほど怖い病気ではない。というよりも、高血圧は病気ではない、単なるからだに見られる変異の一現象にすぎないという考え方だってできる。というのも、体内にはもともと血圧を調節する機構が備わっている。
たとえば、運動をすれば必要に応じて心臓は最大の血液を送り出し、また、寒冷に触れると、末梢の血管が収縮する。そしていずれも血圧を上げる原因になるが、これらは生体のいわば防御反応ともいえるのだ。
しかし、ここからが問題なのだが、いろいろな原因によって高血圧の状態が続くと、血管はその負担に伴っての悪循環が始まり、やがては動脈硬化も促進して、血圧が正常に働くようにバランスをとってくれていた臓器に無理が生じてくる。ニセモノの高血圧がホンモノノの高血圧になってしまうと考えてもよいだろう。その最大の犠牲者は、バランスをとる役目をになっていた、脳、心臓、腎臓だ。