手の甲の静脈が膨らんでいる、手に汗がにじんでいる 心不全|肝臓障害|バセドウ病
内科医は一種、手相見に近いところがあります。もっとも、診(み)るのは人の運命でなく体の健康ですが。
というのも、手は、心臓をはじめ循環器系の病変のサインが現れやすい箇所だからです。たとえば、手の甲の青い血管の膨(ふく)らみ(静脈)です。普通・腕を下げている状態なら誰でも静脈は膨れあがりますが、腕を少しずつ上げてゆき肩の高さ以上になってもこの膨らみがまだ消えなければ、心不全や肺の病気であることが考えられます。心臓の働きのうち、肺に血液を送る右心室のポンプ機能が低下している(右心不全)ため、静脈血が心臓に戻りにくくなって、手の甲の静脈が膨らんでくるのです。
また、ひっくり返して、手のひらを見てください。手のひらが斑(まだら)状に赤い、ことに親指と小指のつけ根のふっくらとした部分が非常に赤いときは、肝硬変や慢性肝炎などの肝臓障害の印です。手のひらが黄色くなったら黄疸(おうだん)、肝臓の病変の可能性が大きいといえます。